ジャンル：少女マンガ、ファンタジー、動物
原作：縞田 理理（しまだ りり）
作画：みよし ふるまち
出版社：KADOKAWA
掲載誌：MFC ジーンピクシブシリーズ
連載状況：完結（2018-2020）
巻数：全4巻
概要
1980年代、東欧。日本人留学生・ののが買ってきた卵から孵化したのは、トカゲのような生き物。成長するにつれて、伝説のドラゴンに近づいていき…。一人と一匹が暮らす、欧州舞台日常ファンタジー。
【引用：『台所のドラゴン』 著者：縞田 理理】
あらすじ
本作の主人公である のの は、絵の勉強をする為に東欧のとある国の一軒家で、一人暮らしをするようになります。しかし、住むこととなった家の中で不思議な生き物と出会います。その生き物は、トカゲとも何とも言えない不思議な姿をしており、主人公は一目惚れし、「トカゲちゃん」と名前を付けて共に暮らすこととなります。本作は、そんな一人と一匹の幸せな日常を描いた作品です。
ゆったりとした日常を感じられる
主人公と不思議な生き物の日々の時間は、非常にゆったりと進んでいき、ファンタジーな要素を感じつつも、一人と一匹の幸せな日常が描かれている為、読み手の心に落ち着きを与えてくれます。そして、作者の方がドラゴン好きということもあり、ドラゴンの魅力に惹きつけられる場面が多く描かれています。
何かを新しく始める勇気をもらえる
本作の主人公は、日本人の18歳の少女です。そんな18歳という若さの少女が、東欧の国に留学して見知らぬ人とコミュニ―ケーションを取り、生きていくために日々を送っている姿には、一歩踏み出す勇気をもらえます。そして、主人公がそういった環境下で何を学んで、どういった人物になるのかも楽しみな点の一つです。
『君にとっては 全部が「まだ見たことないもの」なんだね そりゃあ いろんなことをやってみたくなるわけだ』
のの
【引用：『台所のドラゴン』 著者：縞田 理理】
『とかげちゃんがなんなのかわからないし 誰がなんでこんなことするのかも知らないけど ここにはそういうものがいる ただそれだけの話なのかも』
のの
【引用：『台所のドラゴン』 著者：縞田 理理】
まとめ
本作は、基本的にはほのぼのとした日常が描かれていますが、その日常の中にも留学先の国の情勢が悪化してしまうことや、時代設定などが相まってよりリアルな日常を感じられます。
そして、作中にはコラムが掲載されており、作者の方が本作を作り上げていく上で大事にしていることや、国の背景についても描かれています。その為、作者の方の想いを感じながら読み進めていくことが出来るので、より本作を楽しむことが出来ます。そして、最後におまけの4コマ漫画も描かれており、そちらもまた違った楽しみを与えてくれる作品です。
以上、ほのぼのとした日常が好きな方におすすめの漫画『台所のドラゴン』でした。
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