ジャンル：青年マンガ、職業・ビジネス、ホテル
作者：福田 星良(ふくた せいら)
出版社：KADOKAWA
連載誌：HARTA COMIX
連載状況：連載中（2020年-）
巻数：既刊2巻
概要
フィンランド・ラップランド地方。吹雪と共にやってきた、謎の刺青青年“ジュン”を迎え入れたのは老紳士たちが営む小さなホテル“メッツァペウラ”だった。新鋭・福田星良が確かな画力で描く、美しくも厳しい大自然と、その中で生きる、温かい人々の物語をお楽しみください。
【引用：『ホテル・メッツァペウラへようこそ』 作者：福田 星良】
あらすじ
世界一幸せな国と謡われるフィンランド・ラップランド地方に、二人の老紳士が営む一軒のホテル・メッツァペウラがありました。ところがとある日、吹雪と共に謎の刺青の青年ジュンが現れます。
ジュンは何やら訳ありげな青年ですが、二人は彼を放ってはおけず、ホテルへ迎え入れることにします。そして、ジュンはその老紳士二人と共にホテルマンとして働くこととなり、本作はそんな日常を描いた作品です。
謎が多い
主人公はなぜ、スウェーデンの山奥であるメッツァペウラの近くにいたのか、なぜ刺青を入れているのか、なぜ血のついたボロボロのおおかみの人形を持っているのか、そして、主人公だけでなく、なぜ老紳士の二人はこの場所でホテルを営んでいて、二人の関係性やホテルマンを志した理由、等々、謎が多いのが特徴です。
人の温もりを感じられる
老紳士の二人は、主人公を介抱し、ホテルに招き入れることになるのですが、この場面だけでなく、主人公と共にサウナに入る場面など、人に対する温もりを感じる場面が多く描かれています。そして、舞台となっているのがフィンランドという厳しい寒さの環境の為、より人の温もりが際立ちます。
『あんな風に逃げたら相手は 貴方のことを不審に思います 礼儀正しく 堂々としていなさい そうすれば 他人は貴方に余計な関心を向けません』
アードルフ
【引用：『ホテル・メッツァペウラへようこそ』 作者：福田 星良】
『生き残っていくためには学び続けなければいけない そしてお互いに助け合わなければ 冬は越せない それがこの国の人間の生き方です』
アードルフ
【引用：『ホテル・メッツァペウラへようこそ』 作者：福田 星良】
まとめ
本作は、フィンランドの小さなホテルを営んでいる見た目とは裏腹に穏やかな性格の老紳士二人と、訳ありげな刺青の青年が、ホテルという舞台で真剣にお客様と向かい合います。そして、その姿勢には学ぶものが多々あり、各々のサービス精神を感じることが出来ます。また、北欧独特の厳しさも描かれており、その中で描かれている人を想う気持ちがより一層本作の持つ温もりを感じさせてくれます。
2022年5月現在、発売されている巻数は二巻の為、まだまだ明らかになっていない謎が多いですが、この先が非常に楽しみな作品です。
以上、心が疲れた時に読んでほしい漫画『ホテル・メッツァペウラ』でした。
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